A member of society aims at professionals
実際に社会人として世の中にでてみて感じたことが、後に専門職を目指すきっかけとなった、という人は多いようです。 私がかつて通っていた法科大学院でも、そういう人がいました。 法律事務所で働いていて、海外からの難民の人を救ってあげたかったのに、法律の壁に阻まれて、結局強制送還になってしまったのだそうです。 無力な自分が悔しくて…というとても清らかな理由でした。 もちろん、専門職を目指す人で、もう少しふつうの理由というか、個人的な理由で方向転換を図った、という人はいるでしょう。 たとえば、自分には会社勤めは向いていないから、というような。 しかし、どのような理由にしろ、一度でも社会人として世に出たことは、専門職としてやっていく上でも必ず役に立つはずです。 私は、皆一度は普通のサラリーマンやOLを経験してみたらいいんじゃないかな、と思います。 合わなかったら辞めればいいのです。会社を辞めるのは簡単なことですから。 たとえ二ヶ月しか働かなくても、その経験はきっとその後の役に立つと思います。
なんとなくいつも通りに仕事をしているよりも、なにか一つ夢を持っている方が、きっと意欲的に仕事ができるでしょう。 実際に自分の望んだ専門職に就いた後も、社会人を経た後に就くのなら、実務へのモチベーションが違うでしょう。 好きではないこと、あまり楽しくないことを、ジッと我慢して続ける経験を経た後だからこそ、好きなことを仕事にできたときのやる気は相当なものだと思います。 回り道のようでも、その回り道は決して無駄にはならないのです。 とはいえ、若いうちから自分の好きなことだけ追いかけて、それで稼げたら、それはうらやましいな、と思います。 しかし、苦労したなら苦労したで、きっとストレートに夢を叶えた人には決してないような、人生経験や精神的な修行を積んでいると思うのです。 そのいい例が小説家で、若いうちから才能を発揮する人もいますが、若くして成功した人の場合、結構な割合で一作しかいい作品が書けない人もいるそうです。 しかし、四十歳五十歳になって芽が出た人だと、修行を積んでいるので、安定していい作品が書けるらしいです。 若くて苦闘しているみなさん、「若いうちの苦労は買い」で、がんばりましょう!
意欲が起こる、とはすばらしいことです。 自分に向いていない仕事や勉強をしていると、どんなに無理矢理自分をねじ曲げて、モチベーションを維持しようとしても、やる気は起きないものです。 意欲に燃えてがんばっている人は、見ていて気持ちがいいものですね。 とはいえ、意欲が空回りしすぎて、体調を崩してしまうようではいけません。 ガスコンロのように、自分の中の燃える炎を適度に調節することも、時には必要でしょう。 私も、がんばりたいときにがんばりすぎないことにしています。 というのも、法科大学院で、無理矢理がんばりすぎてひどく体調を崩してしまった経験があるからです。 人間には誰しも、無理にでもがんばらなければならない時があります。 しかし、無理しなくてもいい時期に無理をして、自分の心と体と時間を削ってしまうのは、良くないことです。 たとえそれが、自分の好きな仕事だとしても。 自分を大切にしてあげてくださいね。